昨年暮れに知った、
トヨタ博物館の企画展「パブリカスポーツ 復元の軌跡 -夢を繋ぐ-」の開催初日を狙って、愛知県長久手市へ向かいました。
【福井から2時間30分、開館時間の9時30分に到着です。まだ駐車場はまだら状態…】
【トヨタ博物館にポスターを見ながら入館します。HPの企画展ページに「
割引ご優待券」があったので、これを印刷して2割引きの入館料800円になるサービスが嬉しい】
トヨタ博物館には何度も訪れており、私が
イル・サマリターノ・トージスクラブ(現在休会中…)に入会するキッカケになったのもここだったりします。
【トヨタAB型フェートン(1936)を見ながら、2Fへ】
【2Fの一角にある企画展ブースへ。ここからが企画展「パブリカスポーツ 復元の軌跡」です!】
【プロローグとして、、、パブリカスポーツやスポーツ800のベースとなった、
パブリカ UP10型(1961)。700ccの空冷水平対向2気筒OHVエンジンで28ps、最高速度110km/hです。カタログも展示です】
【「パブリカスポーツとは」。初代パブリカ、後にスポーツ800・初代カローラの開発主査を務めた故・長谷川龍雄氏の紹介とともに説明されています】
実は、、、
昨年11月に訪れた『代官山 蔦屋書店』の2号館2階にあるラウンジ『Anjin』でくつろぎながら読んでいた雑誌が、
SUPER CGの№31と№32。
この本には、偶然にも「
トヨタ・スポーツ800開発記 前編(№31)後編(№32)」が掲載されており、長谷川龍雄氏のこともパブリカスポーツのことも記事内容に登場していました。
特に、
「長谷川氏は決してスポーツ800のことをヨタハチとは呼ばなかった」の件は印象に残ったモノです。
これを踏まえた上で、企画展開催を知ったものですから、、、これはもう初日に行かなきゃ!と不思議な縁を感じての遠征でした。
【パブリカスポーツ開発当時の写真です。最初は、この写真だけが頼りだったとか】
【そして、パブリカスポーツ開発に携わった、関東自動車工業(現
・トヨタ自動車東日本株式会社)の方々。大半は、既に鬼籍に入られています】
【こちらは、2007年に発足したパブリカスポーツ復元プロジェクトに携わった、代表・諸星和夫氏をはじめとした面々。何故今、パブリカスポーツを復元しようとしたかの説明もあります】
【1/5スケールモデルの復元から、プロジェクトが始まっています。モーターファン誌(現在本誌は休刊、別冊の「
ニューモデル速報」は存続、「
イラストレーテッド」が創刊)が当時掲載されていた「星野透視図」が貴重な資料になったとのこと】
【1/5スケールモデル復元の模様を写真パネルで展示です】
【こうして、いくつもの1/5スケールモデルが復元されました】
【この2つは、関東自動車工業に数十年間保管されていた1/5スケールモデル】
【写真から3D化させたスケールモデル、当時のデザイナーのスケッチから作られたスケールモデル、復元プロジェクトの代表が設計図を引いて作られたスケールモデル】
【内装も含めた、最終スケールモデル(モデルD)。大変精巧なものです】
【1/5スケールモデル制作時の映像が公開です】
【復元プロジェクトを進行している途中で、健在のパブリカスポーツ・デザイナー氏が当時の設計図を保管して提供された!という驚愕の出来事がありました。その設計図を受けて、それぞれの1/5スケールモデルとボディの凹凸などを検査したものが色で表現されています】
よく大河ドラマの新作品が決定すると、それに関した新資料が発見されて知られざる事実が明るみになることがありますが、、、この設計図も、復元プロジェクトが無かったら日の目を見ることなく埋もれていたのかも知れませんね…。
【1/1スケールの実寸モデル復元作業の様子です】
【そして、完成した1/1モックアップ。1/5スケールモデル(モデルD)をそのまま実寸大に拡大して、面積などの修正を繰り返したとのこと】
【1/1モックアップを基に、いよいよ実走車の復元へ。写真や映像を見るだけでも、苦労と拘りが垣間見れます】
【そして、復元完成した「
パブリカスポーツ(復元車・2012)」です!】
【実際にパブリカスポーツが走行している映像が投影されてました。52年前のコンセプトカーを復元して、実走させている姿は格好良い!】
【1962年の全日本自動車ショー(現・
東京モーターショー)に出展したり、空力実験をした様子が紹介されてました】
【1962年当時、パブリカスポーツを記事として掲載した自動車雑誌。この写真や記事も復元の資料になったことを考えると、伝達媒体のみならず記録媒体としてのメディアの責任は大きいと思います】
【パブリカスポーツの周りに、少しずつ入館客が増えてきました】
【パブリカスポーツから3年後の1965年4月に登場した、同じく長谷川龍雄主査によって世に出たトヨタ初のスポーツカー・
スポーツ800 UP15型(1965)がカタログとともに展示です。800ccの空冷水平対向2気筒ツインキャブOHVエンジンで45ps、最高速度155km/hというのはよく知られたスペック。1969年10月までに3131台が生産されました】
【スポーツ800はモータースポーツにも参戦していたということで、、、浮谷東次郎が1965年7月18日に船橋サーキットで開催された全日本自動車クラブ選手権レース(CCCレース)のGT-Ⅰクラスで優勝した「
浮谷東次郎レース車」スポーツ800(のレプリカ)が展示されてます。私自身がこれを見るのは、
TOJI'S ROOM(今は無い)・
東京ビッグサイト・
仮ガレージ(今は当然無い)・
MEGA WEB ヒストリーガレージ・
MEGS WEB ライドワン試乗コースに続いて6ヶ所目。昨年は
ららぽーとTOKYO-BAYにも出展したようですが、福井からはこれまでで最も近いところでの遭遇です】
【スポーツ800のレース活動期間は短いものの、いくつもの栄光を授かりました】
【東次郎の紹介があります。今でもスポーツ800=東次郎というファンは多いと思いますが、私もそのひとり】
【トヨタ博物館での企画展展示、MEGA WEB ヒストリーガレージよりも少し近くで見ることができてます。
ヒストリーガレージ・レストアピットで拝見した時に指摘していたホイールは、前のモノに戻ってましたね。ノーマルのスポーツ800とは違い、浮谷仕様の内装も変わらずです】
【仕切りには、森田信吾氏の漫画『
栄光なき天才たち・浮谷東次郎編』からCCCレースとスポーツ800のことを抜粋されていました。この漫画ほど分かりやすいものは無いが、まさかここで使われるとは】
【スポーツ800とホンダ・S600との対決を模したミニカーが展示されてましたね】
【CCCレースの映像が流されており、GT-Ⅱクラスで勝利した
ロータス・エランやスポーツ800で疾走する東次郎の姿が見れます】
【パブリカスポーツ・スポーツ800・浮谷東次郎レース車が一同に見れるこの企画展、初日に合わせて遠征してきた甲斐がありました!】
【最後に、アンケートを記入して手渡すと、、、スポーツ800のペーパークラフトを頂くことができました】
【企画展「パブリカスポーツ復元の軌跡 -夢を繋ぐ-」、思い存分堪能することができました!】
続きます。。。