「吾唯足知」な日々


【吾唯足知】とは…『自らを高めるための弛まぬ努力を続けることは大事なこと、そして志半ばでも自らを振り返って成したことに対し満足するゆとりの心を持つことも大事なこと』…と自己解釈。
本来の意味では…『足ることを知る者は貧しいといえども富めり、足ることを知らない者は富めりといえども貧し』…という仏教の真髄かつ茶道の精神を表現した言葉。

ポツポツと綴る、福井在住・Takeuchiによる日常の「ひとりごと」(画像・座右の銘&Blogタイトル由来の龍安寺「知足の蹲踞」)
by Takeuchi
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中野重治生家跡
今日は、お休みをいただきました。
午前中に坂井市へ用事があったのですが、それが済んだらその後はフリー。
しかし、明日からの週末は東京方面へ行くこともあって、身体を休めることにしました。
帰り道、ちょっと寄って行こうと思った2ヶ所を訪れたのですが、最初の所は時季が過ぎてしまっていたのが残念、来年の今頃のネタにしようと思う。
で、次にもう1ヶ所向かったのが、福井県出身でプロレタリア文学の作家・中野重治の生家跡でした。

【坂井市丸岡町一本田・R8にほど近い集落の一角に、木々に囲まれてそこはあります】
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【南側に出入口があったと思しき場所があるので、そこから足を踏み入れました】
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【生家跡には、土台や礎石が当時そのままに復元されています】
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【この書斎はここにあったものではなく、重治が生前執筆活動をしていたものを東京都世田谷区から移築したもの】
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【実際に使用していたのかは確認できない古錆びた手押しポンプと、結構立派な庭池】
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【「花もわたしを知らない すゞこ」と刻まれた、重治の妹でやはりプロレタリア文学の詩人・鈴子の記念碑。重治よりも先立った際、遺言にて建てられ刻まれたものです。『花もわたしを知らない』というのは、戦後に鈴子が自身の2度の結婚と離婚について詠んだ詩の題名】
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【こちらは、重治の記念碑。「中野重治 こゝこにうまれ こゝにそだつ」と刻まれた主碑(奥)と「梨の花の古地」と刻まれた副碑(右)の2つがあります。主碑は文芸評論家・寺田透の筆。何故か主碑の隣りには石臼が2つ】
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【市道を隔てて生家跡の北、水田の中にポツンと中野家墓所があります。重治も、ここに埋葬されました。中野家の先祖が豊臣秀吉の太閤検地の際に接待をした功績で拝領されたという伝承から、「太閤ざんまい」と言われているとか】
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【中野家墓所から見た、生家跡】
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この地は昭和23(1948)年6月の福井地震震源地に近いところにあります。
当然ながら、中野家も倒壊するなど大変な被害に遭ったそうです。
その時、家を守っていた鈴子が東京の重治に打電したモノミナツブレ ヒトミナブジは名文として知られているとのこと(私は今回初めて知った…)。
しかし、鈴子が亡くなり、重治も亡くなってからは誰も住む者はいなくなり、重治の妻であり女優の原泉子がこの地を旧・丸岡町に保存目的で寄進しました。
一時は丸岡町が横を通る町道(現・市道)を拡幅するために、遺族に無断で生家跡敷地を削り樹木を伐採するという暴挙をしたため、重治の娘や「中野重治の会」と町が一触即発寸前までになりました。
まぁ自治体の行政というのは、いつの時代にも「事の重大さ」に気付こうとしないもんで…。

私はイデオロギー云々は全く興味がありませんが、「文学史に残る作家の生家跡が福井にある」ことは意外にも知られていません。
13年ぶりにここを訪れましたが、先述の道路の拡幅による縮小以外は、まるで時計が止まったかのように変わらない様子を窺い知ることができました。
夏はちょっと藪蚊で大変なところですが、毎年8月には『くちなし忌』が開催されます。
もし文学に興味のある方は近くにある「中野重治記念文庫」とともに訪れてみてはいかがでしょうか?
by chiketa_net | 2007-05-11 19:20 | 福井県
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