それは、突然だった。
帰宅すると、
いつも横にあったプジョー206CCS16の姿が無い。
共同オーナーであった親父に「行ってしまったのか?」と尋ねると、「持って行ってもらった」との返事。
「手離す時には立ち会わせろ!」とあれだけ念を押したにも関わらず、これだ…。
通算36,000㎞のうち、私がステアリングを握っていたのが25,000㎞ほども占めていたのだから、感慨深いのと淡々とするのとで対応が分かれてしまうのも仕方がないが、それにしてもチト心構えなく去られてしまったのは、やっぱり悲しい。
現在メインのアウディA4購入時は、前車プジョー106S16の下取りは一切入って無く、「プジョーを下取りにプジョーを買う」ということで、106S16を提供して206CCS16を購入した
『継承車』だけに、やっぱり思い入れは大きい。
カブリオレ・ボディにした時のオープンの楽しさを味わせてくれたことは、私の一生にとって大きな財産になった。
1tちょいの重量で2000ccエンジンという、世界屈指のトルク・ウェイト・レシオを誇る軽やかさは、アクセルを踏んでいてモヤモヤな気分をスコーンと抜けさせてくれる快感マシーンだった。
3ナンバーボディばかりになった今の鈍重なプジョー・ラインナップを見る度に、いわゆる「06世代」の良心が改めて思い知らされる。
プジョーを2台乗り継げたことで、かつての仲間である
ごしゅりんさん・
ごろくん・
なべぞさん・
けろあきさんと新たな関係を築き上げることができたことは、とても幸運であった。
5年間で36,000㎞というのは車にとって良かったのか悪かったのかは、私に判断することはできない。
しかし、良い思い出を刻ませてもらったことは紛れもない事実である。
別れを言うことはできなかったが、感謝の気持ちを206CCS16に捧げてプジョー・ライフに終止符を打つことになりました。。。
プジョー206CCS16は私の手元から旅立たれてしまいましたが、どうかこれからもみなさんと引き続き仲良くしていただけたら幸いです。